FacebookとTwitterをメインストリームとするソーシャルネットワークの世界。最近ではSNSも特化型のものが数多く見られるようになって来た。自慢のペットを紹介するSNS、洋服や持ち物を見せ合うSNS、ニッチなものまでジャンルとして括ってぶつけてくるサービスが増えている。
その中でも日本で突出しているジャンルが食のSNSではないだろうか。随分参入も増えているようで、その中でも目立っているもの、老舗とされるのが「30min/サンゼロミニッツ」「miil」「Retty」だ。それぞれに特色があって面白い。
30minはタウンページ的アプローチで外食以外の店舗、プレイス、までをカバー。
miilは外食だけではなく中食、内食までもをカバー、地域がキーになっている。
Rettyは長文と数多くの写真掲載が可能な実名型SNS。ブログに近い部分も併せ持つ。
この中で先だって1億円の資金調達を達成し、海外展開を視野に入れるRettyの可能性が気になっている。
Rettyの可能性、という部分でわたしが強く頼もしさを感じるのが「信頼性」の構築方法とその精度。
食べログもある種食のソーシャルネットワーク化している部分があるが、今だ問題も多く、そのレビュワーと言われるユーザーの意見、文章は玉石混合、信頼性において疑問を感じることが多い。運営側の対応や管理も疑問に思う点がある。まとめ方、バランスの取り方が上手にいっていないのではないかと感じることがあるのだ。
大前提として食べ物の嗜好性というものがある。
とにかく舌の嗜好というのは振り幅が大きく共有する上での均一化はほぼ絶望的だ。
共有感を築くのには大変難しいジャンルである。
Rettyはそこを自分と嗜好の似ているユーザーを探す、という切り口と実名性というふたつのキーの組み合わせで信頼性を上げて行っている。これは大変に興味深い、可能性高いアイディアだ。
実名性を嫌う人々の中には匿名だからこそ、と羽を伸ばしすぎて冷静ではいられない人が混じる。信頼性が落ちるわけだ。実名を出して書いているいる人たちは大概冷静だ。中庸になってしまうきらいもないではないが、信頼性は上がる。
そういう中で友人や、そのパーソナリティを読み解き信頼に足る人を自分で見つけてそれを自分のニュートラルラインにするというのは上手なやり方だ。それを選んだ自分への責任、というものが見えやすいのではないか、とも思う。
性善説だけでは世界は廻らない。が、Rettyは性善説のいいところを上手な着地点を見つけて生かしている、と感じる。SNSの世界一にならずとも、信頼をもとにした良質な顧客を集めることにつながり、それはビジネスとして土台の揺るぎなさに直結するだろう。
Rettyから目が離せない。
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