久しぶりに雪が降った。
雪が降ると無性にクルマでおもてに出たくなる。
今回は少し狙って、夜半には平野部でも雪という予報を先取り、山間部にクルマを向けた。
案の定、大垂水峠を越える頃には雨がみぞれになってきた。
路面を確かめながら進む。ちょっと心躍る緊張感。こういうのが昔から好きなのだ。
クルマと対話しながら、などという言葉。もはや前世記のものかもしれぬが、コンピュータアシストなんかひとかけらもついていないようなクルマの楽しみっていうのが、そこにある。
いや、それはいまも昔も変わらないよ、という人もいる。一理ある。
が、分厚い手袋で手探りするのと素手で手探りするのとではやはり、違う。
楽しさが違う。
楽しさが違う。
いまタイヤと路面とその間にある雪の三者のあいだで何が行なわれているかを想像しながらハンドルをこじる。
それが楽しい。
雪など降ると、そんな御託を並べる暇もないほど忙しい。それによってアタマが空っぽになり、その忙しい最中、なぜだか仕事のよいアイディアがすーっとうまれたりする。
不思議なもんだよなあ、と毎度思う。
不思議なもんだよなあ、と毎度思う。
そうやって辿り着いた公衆温泉。
今日はいつも行く奥の方にある温泉はやめておく。
うっかりスタックしたら、湯冷めしちまうものな。
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