2017年7月28日金曜日

試飲無料に驚いた。『「J-CRAFT」ポップアップストア』3日間だけのお楽しみ。


友人の里井真由美さんにお誘いをいただいて、『「J-CRAFT」ポップアップストア』にお邪魔をした。プレス発表会後の試飲会だった。


三菱食品が取り組むクラフトビールのチルド品質流通がテーマのポップアップストアであった。コンディションリカー、チルドビールという考え方は面白い。ビール大手も定温輸送は当たり前になってきた今、大規模ではないマイクロブリュワリーから自社流通網を持たない醸造家には面白いと思わせるのではないか。


日本のクラフトチルドビール厳選6種を「海セット」(3種)、「山セット」(3種)として、それぞれのビールに合うベアリングフードとともに楽しめる内容だ。驚きの1セット無料提供うーん、たいした力の入れようである。追加でもうワンセット、は有料なので、せっかくだったら両セット、6種を楽しむのがおすすめであろう。


・海セット


岡山県宮下酒造「優爽のヴァイツェン」+「季節のフルーツ+シーザーサラダ」
 炭酸のあたりも柔らかくほんのりの苦味、切れ味いいビール。

DHCビール「香爽のフルーティーホワイト」+「山椒風味の唐揚げ」
 香り鮮烈、なれど思いのほか味は穏やか。甘みが残るのがおもしろい山椒の香りを楽しむビール。
 
ベアードブルーイング「芳醇のペールエール」+「ハーブローストチキン」
 3つの中では一番苦味が強くビールらしさあがある。すこし入る酸味が爽快感に。


・山セット


銀河高原ビール「爽快のヴァイツェン」+「野菜のピクルスと焼きそら豆」
 小麦の香りが強く出て、ビールなのにお菓子やパンを食べているような不思議な風味でついつい進んでしまう。

宮崎ひでじビール「日向夏の風」+「クリームチーズ」
 軽く爽やかで日向夏の香りがフレッシュ。舌は甘くないのにマーマレードを口に含んでいるような気分。夏によく似合う風味。

黄桜「豊香のルビーエール」+「ローストポーク」
 落ち着いた味わいでまろやか、存在感がある。きちんと強めの味のフードに合わせると良さそう。


ペアリンングフードはなかなか可愛らしいコーディネートで見栄え良く、味もビールとのマッチングがちゃんと楽しめる強弱があって楽しい。

コンディションリカー~チルドビールという考え方はなるほど面白く、興味深い。せっかくブリュワリーの職人が丹念に作ったクラフトビール。ブリュワリー直下で飲むあの味わいをそこへ行かずとも、というのはすごいこと、そして逆にその体験から興味を持ってくれた顧客が2次的なアクションとしてブリュワリーツーリズム、などの流れにつながるとちょっと面白い未来が見えてくる。


とまあ、感想を書いたのだが、これはいかないともったいない。

無料で飲み比べの楽しさを存分に味わえる。ビールの量もいわゆるビアタン(ビヤタンブラー/ビンビールと一緒に出るコップ)いっぱいなみなみくらいあるので存分に楽しめるだろう。


『「J-CRAFT」ポップアップストア』
728日(金)~30日(日)
・@表参道「Cafe&Dining hanami詳しくは里井真由美さんのブログでも。
http://ameblo.jp/i-kitchen/entry-12296446623.html#チルドビール



2017年7月17日月曜日

2017年の新車の顔つきは、悪い。

車のフロントマスクは人形の顔と同じだ。そこに表情が宿り、魂が宿る。

2017年の新車の顔つきは、悪い。
もちろん全部とは言わぬが人相が悪いのだ。

車種名など出すのも忍びないのだがトヨタのワンボックス、ミニバンはひどい。
本来ファミリー向けの車種であるはずのあの手の車。ラインアップを見ると非常に人相が悪い。しかも顔だけ悪くて、しかし変えようもないボディは顔が悪顔だけに余計ずどーんと間延びして見える。その仕上げにテールライトを目尻だけあげていっちょあがり、と仕上げている。車がかわいそうに見える。モデルチェンジが進めば進むほど人相悪く、その上大味になってくる。

この流れ、思うに車を2台買う、家庭用とお父さんのかっこいいやつ、などの文化が経済悪化とともに廃れ、お父さんの立場も弱くなり、そういう中でお父さんが決定権を持っていたはずのクルマ選びはいつしかお母さんにその実権が移った。買い物に便利、子供のため、旅行、帰省にもいい。いろいろある中でミニバンというジャンルはいつしか白物家電的進化を遂げる。ところがそれと相反するように顔つきは悪くなり、デザインやら元々あったコンセプトやらがどうもちぐはぐな謎めいたものになってきている。そういう流れがある気がしている。

そういう厳しい状況の中でお父さんが唯一の方法としてせめて顔だけかっこいいのを選ぼう、となる。ところがミニバンと言われる車のニーズはいわゆるヤンキー文化とも深く結びつき、カッコいい=悪っぽいという残念なチョイスになっており、その中でお父さんが選択をせざるを得なくなっている。

そんな車を選んだお父さん。子供達とドライブに出るが、どうも今までの車とは様子が違う。追い越し車線を走れば前の車がどく。止めてあるとなんだか強そうに見える。黒を選んでよかったなあ、とお父さんは思う。
そういう中でお父さんの中に変化が起きる。追い越し車線からのかなくなる。割り込む、乱暴な運転になってくる。だってこの車に乗ってる俺って悪っぽくて強そうだから大丈夫だろう。それで、たまにメルセデスの本当に悪い人が乗ってるやつに脅されたりなんでもない、ミニバンとはまた別の謎進化を遂げたSUV系の人に幅寄せされたりして震えたりしょんぼりしたり、なんだこのやろーとなったりする。もうそこには優しかった温厚なお父さんの姿はない。
今度は負けない。ボーナスでエアロをつけよう。お母さんに気がつかれないように1インチだけローダウンしよう。そうだ、おこずかいでできるぞ、悪そうなステッカーを貼ろう。流行りのライトの上を斜めに潰す黒いシールも買おう。

そこにはお父さんとは違う知らない人が立っている。