2013年7月25日木曜日

携帯電話とアプリで撮るモノクロ写真。


フィルムで撮っている方々に怒られるのを承知で。


モノクロームのコントラストがきつい写真をiPhoneでしばらく撮っているのだが、銀塩と心構えは同じである、と考えて撮っている。わざわざ、というつもりはないがひどく使いづらいアプリを使って撮影をしている。その名前を「HiCon Lite」という。このブログでのエントリも一本、ある。


デジタル写真ではあるが、ある一定の法則があり、そしてそれは説明されていないものであるというところの写り、描写という部分。このアプリならではの操作や使い出悪さ、不自由さ。何よりもワンシャッターワンチャンスであるこのアプリの使い手の悪さがカメラ感を強くしている。


ハイコンライト、というこれ。iPhone3Gの頃からのアプリだろうか。有料のハイコンプロはバージョンアップもあったがこれはほおりっぱなし。ただアプリを立ち上げ、シャッターを押し、写真がOKならイフェクトボタンを押す。それだけのアプリだ。しかしOSのバージョンアップが進むに連れ今では本来ボタンがあるべきはずの場所にそれがなく、手探りすると機能するのだが、あえなくアプリはダウン。強制終了されてひやっとする。写真は何とかカメラロールに残る。一枚撮るたびにそれを繰り返す気難しいアプリになっている。が、仕上がりはかなり気に入っていて手放せない。

名前の通りにコントラストが強く、かつモノクローム専用のカメラアプリだ。撮りどころ、使い所を選ぶ特性を持っている。はじめの頃に感じたのが、昔の報道写真、新聞の写真のようだ、ということ。暗がりでフラッシュを使うとその感は強くなる。それがあって使い始めはもっぱら狭い路地の飲屋街を撮って歩いたものだ。フラッシュを焚くも焚かぬも雰囲気あるモノクローム写真が手に入った。だんだんどういう光でどういう画になるかのクセがわかってきてますます面白くなる。ここら辺はカメラだ、フィルムだ、という話より写真の話だし機械との付き合い方という話になる。それって昔のカメラとの付き合い方と本質は変わっていない部分、確実にある。


写真はシャッターの数分だけよくなる可能性があり、写真は人の作品を意識して見ることでよくなる可能性がある。デジタルもフィルムも、カメラの形、性能もそのことでいえば同列だ。

iPhoneをはじめ、いわゆる電話の類で写真を撮る人が多くいる現代、スマートフォンの小さなレンズと実態のないシャッターを軽んじるのはもうそろそろやめる頃合いではないだろうか。
カメラの、機械としての存在感やそれへの畏敬の念、化学変化で浮かび上がる不思議なフィルムという世界の素晴らしさはまた別として。

2013年7月21日日曜日

トンカツ、夏祭り、銭湯。如何にして下町でもやもやを脱するか、の術。

如何にもこうにも如何にもならない時がある。うーん、と唸ったまま動けなくなってしまうような、どうにもならぬ時。そういう時、うまい具合に巡ってきてくれるものがある。

うまいもんと銭湯だ。

今日なんかがまさにそうだ。仕事がうまく進まんし仕事自体が少ないし、然りとてやることがないわけではなく。いろいろと小さな事業の立ち上げをひねくってみたり、直近の日銭のなさを嘆いたり。
そうやってろくすっぽ食事もせずにたちまち夕方になって。部屋にいるのもくさくさするし、と出かけてみるがどうにも思わしいカレーに出会えず。さて、困った。本格的に困ったなあ、と当てもなく路地を曲がると。



みつけてしまうのだ。ほんとうに具合のいい、雰囲気ある、まったくもって大人の悩めるオトコが入るに相応しいみせ。トンカツや。いいじゃないか、トンカツとメシ。これだな、と決めてはいる前にふと並びをみれば。またみつけてしまうのだ。いいものを。銭湯だ。並びに銭湯がある。

その上路地の先の方から賑やかな声が聞こえてくる。そうか、祭りをやっているのか。
もう救われたも同然だ。さて、まずは腹ごしらえ。

外からみた佇まいですでにぐっとやられてしまった。行灯のカタカナ表記の屋号もいい。いうことがない、正しいトンカツやだ。暖簾をくぐるとその思いは確信に変わる。よし、もうなんだか古い日本映画の主人公の売れない作家を演じてやるか、と思うほどの程よい昔風。頼んで出てきたトンカツも、いうことがない。すばらしすぎない、これ以上でもこれ以下でもダメ、という絶妙な落とし所のロースカツ。キャベツも美しく、辛子の黄色が目にしみる。
出色は漬物と味噌汁。ちゃんとこういういいものが出てくると嬉しくなってしまう。これもまた飾らない、こだわりすぎない、でも素晴らしいもの。こういうものが殺伐としてしまっていた心と胃袋にじわり、染み込むのだ。


二杯のお茶と温かいおしぼりに感謝をし、うまいトンカツに手を合わせて店を出る。さて、腹ごなしだ。数百m先にぶら下がるたくさんの提灯を目指して歩く。にこにこと祭りから帰ってくるおばあさんや声をあげて走っていく小さな子供。気持ちが緩む。最近は街を歩いてもひどい場所、ひどい空気ばかりで街に出るのがすっかり嫌になっていたのだが、ここに集まっている善男善女は一体どこから湧いて出ただろう。

心和む小さな商店街のお祭りを冷やかしていると少々汗ばんできた。心地いい汗だ。さて、こいつを流しに行こう。

銭湯はあまり色気はなかった。マンションのなかに組み込まれている銭湯だ。しかし、ありがたい。世代替わりや相続で銭湯を廃業する人が多い。それに比べたらどうお礼をすれば、というくらいだ。マンション組み込みは銭湯の生き残りにはなかなかいい選択ではないか。

暖簾をくぐってサンダルを放り込み、木札を抜いて。番台のおじさんに今晩はをして。夢のように気持ちがいい。その上ここは下町、浅草橋界隈、お湯の温度は45度だ。熱いお湯、高い天井、広い湯船。いうことがない。
すっかり気分が良くなって、夜風に当たりながら神田界隈を歩く。とても心地よい。さて、抱えてた案件を片付けてやろう、という気持ちがむくむくと沸き上がってきた。

が、ここはそいつをもう一度引っ込めて、もう少し夜風を楽しむのが正しい選択というやつだろう。

たまには一人きり、なにもしない時間を作らねば。

2013年7月16日火曜日

夜の富山の路面電車。

先日所用で富山まで出かけたのだが、富山、路面電車が走っているのをうっかり忘れていた。駅前のエクセルホテルの階下に見える富山駅。その少し離れた路上に突然線路がはじまっていて、始発電車が待機している。
ちょっと魅力的な光景だ。



高知、富山、広島、長崎、豊橋、札幌、、、
路面電車が走る町はちょっと憧れてしまう。

今回は乗るチャンスがなかったので、撮るだけで我慢。乗りたかったな。

2013年7月1日月曜日

高円寺 元祖仲やむげん堂本陣で買ったエスニック柄ボディバッグ

ガジェットもいいのだけど、秋葉原とAmazonと楽天で買い物をする以外も選択肢があるという話し。
お洋服もそうだけれど、世の中便利で画一的なものが主流になる傾向が強い。当たり前っちゃあ当たり前なのだが、それじゃあ何かこう、自分の日々の楽しみをずいぶん失ってしまっているんじゃないかなあ、と思う事が多くある。



例えばこの動画に出てくるボディバッグ。

高円寺にあるエスニック雑貨、インドやタイやらネパールやら。アジアの各国からやってきた雑貨であふれる楽しいお店だ。縁がない人にはまったく縁がない店であろう事は容易に想像がつく。そういう縁のない人は、ここのような店が道を歩いていると変なオーラが出ていて入れなかったり、逆に見えなかったりするようだ。わかる。わかる。
が、もったいない。

機能でいったら中にスポンジが張り巡らされ、コンパートメントをかっちりサイズ分け、ここはiPad、ここはスマートフォン、メモリカードはここ、という作りのバッグがいいよな、と思う人も多いだろう。
事実、このエスニック柄のボディバッグは精密機器であるガジェットをそのまま入れるには不都合な点もある。が、それは工夫でカバー出来るものだ。

そして、デザインはどうか。

自分が気に入ればよい、ももちろん当たり前だが、人にみられてかっこいと思われたり組み合わせのセンスがいいね、といわれたり、そういうおもしろさもあると思うのだ。決して他人の目を気にして、という話しではなく、いろいろ見て、文化を知ったり話を聞いてストーリーに打たれたりして選ぶもの選びは楽しいものだ。エスニック雑貨にはそういうものが多い。

いつもの店で楽して選ぶばかりが買い物ではないし、新しい何かを常に探すのは楽しい事だと思う。そこから生まれるもの、つかめるものは多い。幅を持つ、というのは楽しい事だ。

2013年6月29日土曜日

100円ショップで見つけてしまった。iPad miniのケース。

ついに100円ショップでiPad miniのケースやフィルムを売っている。驚いた。
いいか悪いか、何ともいえぬ。コンシューマーはありがたい、と思うだろうし、同業のメーカーは頭を抱えるだろう。
一ついえる事は、同業者は付加価値、製品価値で勝負していかなければならない事。それと、自社の技術やセンスを守り抜くという意思。



少し前に書いたトリニティの次元、というiPhoneケースがそれなのかなあ、と思う。メイドインジャパンにこだわり、品質とデザインに誇りを持って製品にしている。ああいうものはきちんとお金を持っていてものの善し悪しが分かる人が真っ先に買ういい製品だと思う。

大変な努力と体力が必要だが、そういう層をきちんと掌握、魅了し続ける製品を出し続けなければいけないのではないだろうか。

2013年6月28日金曜日

Eye-Fi MOBIのトライアルイベントで便利さ実感。

先日、Eye-Fiの新ライン、「Eye-Fi MOBI」のブロガートライアルイベントにお邪魔をしてきた。本国の新CEO、マット・ディマリア氏も来日、大変に盛り上がった。
もともとEye-Fiユーザーで、Eye-Fi Pro X2を愛用している。これがずいぶん便利なカードなのだ。今更説明、もないメジャー製品だが、念のため。

カメラ等のメモリカードとして使われているSDカード、この薄く小さなカードの中にWi-Fi機能を組み込んで、設定をしてやるとカメラの電源が入っていればそこからパワーをを得て写真撮影をしたデータを任意のWi-Fiネットワークに自動アップロードする、というもの。使用イメージは撮影のあと、部屋に帰ってきてパソコンを起動、カメラの電源を入れると何のケーブル接続もなく自動的にパソコンに写真データが送られる、という感じ。外出先でiPhoneやiPad等に飛ばす事も出来る。



出来る、んであるが、どうにも設定に苦労した。うーん、そこそこ色々な経験を積み、ガジェット好きでやってきているが、どうもネットワーク接続だけは苦手である。そしてご同輩が多い。結構なガジェット関係のエキスパートまでもが「ネットワーク接続ってやつはさ、、、」とこぼす始末。
Eye-Fiもそこのところが厳しかった。

が、しかし。

この「Eye-Fi MOBI」、当然そこらへんの弱さをキャッチアップ、リニュアルで弱点をなくしてきた。その上単機能でわかりやすく、と割り切った。そう、その割り切りこそ欲しかったもの、と思う人も多いはずだ。

どうせだったらきれいな写真がいい。どうせだったらそのきれいな写真がSNSにながせるといい。でもSNSってのはさ、速報性だろ、場所、位置だろ、という意見。うん、まったくごもっとも。

じゃあ、その高性能なミラーレスカメラで撮った写真をそのままiPhoneやAndroidで使えればいいんじゃないの、それが一番やりたい事なんでしょ、それだけの機能でいいんでしょ、と割り切り。カメラ(Eye-Fi MOBI)とスマートフォン(ないしタブレット)とをアドホック接続。それだけでいいじゃん、というスタイル。
その上接続設定は「Eye-Fi MOBI」のWi-Fiをつかんで選択、パスワードを聞かれたら「Eye-Fi MOBI」のブリスターパック裏にあるコードをそのまま入力するだけ。はいこれだけ、これでつながった。こりゃあ楽だわ。これなら人にも薦められる。
その上動画。動画も飛ばせるのだよ。ビデオブロガーには願ってもない機能だ。

そして、これも気づいたのだが「カメラ、持ってかない。iPhoneでいいや」を解消するツールにもなり得るということ。デジタルカメラのツラさは、昨今では「その場での写真の共有が出来ない、ネットの向こう側の仲良しにその場で見せてあげられない」というところに尽きる。カメラにその機能がついたものもずいぶん出てきているが、運用のフレキシビリティなら「Eye-Fi MOBI」に軍配が上がるだろう。

購入を考えている人は「Eye-Fi MOBI」のページに行って自分のカメラが対応機種かどうかを確認しよう。それと、これは私が今回のイベントでハマった罠なのだが、対応カメラ(私のカメラはOLYMPUSのE-PM1)でもカメラ側にいろいろ仕様があって、Eye-Fi機能をカメラ側でオンオフ出来る設定があり、デフォルトオフというものが多い。チェックしよう。それと、カメラから電源を供給する「Eye-Fi MOBI」は、カメラのバッテリーが少ないと動作しない場合がある。ちゃんとカメラバッテリーの残量に余裕があるかどうかもチェック。この二つにやられてけっこう苦戦したのだ、会場で。

とはいえこのTipsをすでにここで手に入れたあなたはそういうつまづきはないだろう。ぜひ手にして楽しんでみるといい。

2013年5月28日火曜日

スリランカ行き数日前に買ったパスポートケース。AKAFUJI

けっこう気に入ったので、ご紹介。

これ、パスポートケースである。600数十円と格安で、なおかつなかなかセンスいい。
葛飾北斎の赤富士なんだけど、富士山の赤い部分、透明に抜いてある。10年パスポートをそこに入れると、北斎の名画が完成する。

いいよね、こういう感じ。

2013年5月20日月曜日

東京と同じオフィス環境をスキャンスナップでスリランカでも!



スリランカへの旅、一番人に言われたのが、これ。「ScanSnap S1100」

なぜ君は旅行にスキャナーを持って出るのか?と。おかしいじゃないか、と。
まあ、ごもっとも、である。わたしが普通の旅行者で、旅をどんどん進めて行く、移動する、というスタイルであったら持って行かなかったかもしれない。いや、今となっては持って行って何の負担もない事がわかってしまって、持たざるを得ない状態だ。

現物を見た事がない方々にはわかりづらい感覚であると思う。
実際、本当に小さいのだ。これはなんだろう、といぶかしく思うくらい小さい。

スキャナー、仕事に使い始めると、なかなかこういう便利なもの、手放せなくなる。
なんだかんだ言っても、まだまだ紙ベースで動いている仕事は多い。仕方ないし、特にそれについての意見、思いはない。
なぜそうなのかというとだったら自分で紙データをデジタル化してしまえばいいから、それが手元で出来るから、なのだ。ScanSnap S1500が自分のデスクにあるから、なのだ。

が、しかし。

旅行、となると事情が違う。自分のデスクと同環境、といってもScanSnap S1500の持ち歩くには適していないボディを持って行くわけにはいかなかった。旅行前、株式会社PFUのご担当とおしゃべりをする機会があった。S1500が実にによく働いてくれるという話からはじまって、四方山話でこんどひと月、スリランカ出張なのだ、と話すと「S1100、小さいですよ。持って行って試してみてください」と言っていただいた。実はどうするかなあ、と思う気持ちも少しあった。荷物が増えちゃうなあ、と思ったのだ。つまりそれは、現物を見ていなかったからだ。あとからそう気がついた。

早々に部屋に届いたS1100を見て目を剥いた。小さい。驚くほど小さいのだ。手元にA4の紙はあるだろうか。それの短い辺の長さにプラス5センチ、加わっただけの大きさなのだ。MacBook Air 11の本体ではなく、キーボードの幅と同じか少し短いくらいのものなのだ。本当に小さい。イメージは筆箱。小学生の持つ大きな長方形のアレではなく、ビジネスマンが持つ筒型のペンケース、ペン類が6〜7本はいるくらいのアレ。あんなサイズ感なのだ。驚いた。しかも電源は不要。USBバスパワーで稼働する。つまり重たいACアダプタはついていない、いらない、という事なのだ。本当に、これだけでいいのだ。ちょっとしたクッションの入ったキャリングポーチに入れて、着替えの衣類の中に滑り込ませれば荷物が増えたなど言う感覚は皆無だった。

そうやってはるばるたどり着いたスリランカ、コロンボのそばにあるビーチリゾートのマウントラビニヤ。ホテルの部屋で荷物を解いて、MacBook Airの脇にScanSnapS1100を並べてみる。うん、東京と同じ環境だ。なんとうれしいことか。

旅先の取材、紙のものはけっこうたまる。
日々たまってゆくのがレシート。これをすべてスキャンする。楽々出来るのを見て今回の旅の首謀者である友人が驚いていた。
レシート、おもしろいデザインの新聞広告、スーパーマーケットの折り込みで入ってくるチラシ、友達になったスリランカンから借りた紙焼きのスナップ写真、レストランのパンフレット、メニューブック等々。仕事に役立った場面もしばしばあった。

特に思ったのはインドでもそうだったのだが、ここ、スリランカでもまだまだ紙焼きの写真を大事に持っている人々は多い、ということ。彼らは皆写真が好きで友人が彼らの家に遊びにくると必ずと言っていいほど家族や友人と一緒に撮った写真を自慢げに見せてくれて、たちまち時間が過ぎて行く。そういう事がしばしばあった。一方携帯電話の普及も早く、ほとんどの人が持っている。スマートフォンはまだまだ少ないようだった。彼らの家に遊びに行ったときに紙焼きをその場でデータ化して彼らの携帯電話やパソコンに入れてあげたら喜ぶだろうなあ、ということ。携帯電話で思い出の写真を持って歩けたら楽しいだろうな、ということ。そんな事を思った。

実際、友人になったスリランカ人をiPhoneで動画を撮って簡単な編集をした作品、見せてあげたら大変興奮して自分の携帯電話に入れてくれ、とすごい勢いでせがまれた。YouTubeにアップロードした、といっても聞かなかった。彼のサムスンはスマートフォンではなかったため動画形式の変換に往生したのも今はいい思い出だ。

デジタルプロフェッショナルはここスリランカにも数多くいて、ショップでバナーや名刺を作ってもらったのだが、目に求まらぬ早業、ショートカットを駆使してイラストレーターやPhotoshopを使いこなすのを見てきた。が、その発注はお金もかかり基本ビジネスユース、パーソナルユースはまだまだ、というのもわかった。

私は写真がとても好きで、紙焼きのおもしろさやメリット、大切さも知っている。後世に残るのは意外やアナログ写真のほうに現状では分があるようなのだ。
そしてデジタルデータの写真のよさも、またわかるのだ。コンパクトで扱いが便利だ。どちらか、ではなくてどちらも持っているのは豊かな気持ちになるだろうなあ、と思う。

今度の旅行にはまたScanSnapを携えて出かけ、友人になった現地の人とそんな事をやってみたいな、と思っている。

2013年5月10日金曜日

スリランカにどんなガジェットを携えてひと月暮らしたのか、の答え。



かなりいろいろ持って行った。いろいろ持って行ったのだが、なんというか、これだけの荷物なのにずいぶんコンパクトにまとめられたものだなあ、というのが感想だ。


東京のオフィス環境そのまま、というのと取材用機材をフルコース、という事で覚悟はしていたのだ。が、大きめのバックパック1つに収まってしまった。いい時代になった。

・コンピュータ1台 / MacBook Air 11inc
・カメラ3台 / OLYMPUS E-PM1、Nikon P300、GoProHRO3
・スキャナ1台 / ScanSnapS1100
・タブレット端末1台 / iPad mini
・携帯電話2台 / iPhone5、iPhone4S
・外付けHDD2台 / LACIE LCH-RK1TU2 1T 2.5inc、WD MyPasport for Mac 2T 2.5inc


ほかにタブレット、電話の防水ケース、予備の保護フィルム、外付けバッテリー3台、カメラとiPhoneの交換レンズ、ヘッドフォン3本、三脚が大小取り揃えの3本、照明関係とUSB接続アイテムにカメラ関係のフィルター、Wi-Fiの到達距離延長ブースター、外付けマイク2本、各デバイスの電源ケーブルや接続ケーブル類とその予備、それぞれのバッグやポーチ等々。

人に言われたのはこんな感じ。

Q:なんでiPhone2台?
A:予備。盗難紛失に備える。予備カメラとしても機能。

Q:HDD2台3Tって多くない?
A:1TはMacBook AirのTimeMacine用。写真データと動画データが多くなるため。
  またリスク分散のために同データを2台にわけて保存。

Q:iPhone、iPad防水ケース、普通のケースと別荷物のナンセンス。
A:防水、プロテクト関係は取り回しが悪くなる。
  ひと月という単位での生活では生産性が下がる。

Q:スキャナーあり得ない。
A:月単位での生活と東京の環境をそのまま、がテーマ。また旅行等では紙のデー
  タが増える事も多い。それらをデジタルデータにする事はかなりのメリット。
  そしてScanSnapS1100の小ささ。容積、重さ共に筆箱を一つ、追加する程度の負担。


そんな感じで不便なく過ごせた。
また、移動を伴う「旅行」ではなく、ちょっとした短期の引っ越し的な感もある今回。環境を同じく、ができたのはコンパクトなデジタルデバイスたちと移動少なくベースキャンプが快適なホテルであったから、という部分も大きいだろう。


おかげで楽しくも実りある取材がいろいろ出来たと考える。

2013年5月6日月曜日

GoProで撮るスリランカ「マーケットのチャイ屋台。」

GoProはアクションカムと呼ばれるジャンルのビデオカメラだ。エクストリームスポーツ
、モータースポーツ、特殊な空撮やプロのテレビの現場等で使われる事が多い。はじめはそんな場所で使う特殊なビデオカメラを買ってどうするんだ、と思っていた。しかし、思い出した。数年前にインドへ行ったときに撮った映像。「印度疾走」と名付けた映像だ。

iPhoneだけで撮影をした。当時、iPhone3GSに初めてビデオカメラ機能が搭載され、出発前に急いで購入した記憶がある。もう4年も前の話になる。

自分であえて言うがなかなかよく出来ている。何の映像知識もない人間が片手に持ったiPhoneだけで撮った映像だ。それをiPhoneの中だけで編集をかけ、エフェクトを付け、音楽をのせた。音楽なぞiPhoneのマイクから直に拾っているのだ。映像制作を楽しむきっかけにはそんなもので十分だし、多くの人が同じように映像を楽しめばいいのではないか、と考えた。そういう内容の本を著したのもこの映像が始まりだった。
今も仲のよい付き合いが続く友人のジェット☆ダイスケ氏やアサカワズ氏、KEN3TV氏、弓月ひろみ氏や池田美樹氏も協力してくれた。他にもたくさんの方が協力してくれた「iPhone x Movieスタイル」という本、今でもいい本を作った、と思っている。

そして、あのときのiPhoneをGoProに持ち替えてもう一度、今度はスリランカを撮ってみたいと考えた。そう、なにもクルマに吸盤でカメラを取り付けたりスカイダイビングでヘルメットにカメラを取り付けたりする必要はないのだ。手持ちで自分の目線で撮る。それで十分におもしろかったじゃないか。そう考えた。そういう使い方でもこのGoProというカメラ、小さなサイズとHD画質がおもしろい効果を生んでくれるはずだ。そうやって購入に至ったのがスリランカへの出発3日前だった。

そうやって、毎日の日常を切り取っていくことにした。ホテル、列車、マーケット、オート三輪、ビーチ。そういうものをただGoProで切り取ってゆく。手振れ補正もない、このシンプルなカメラは日の光の下で驚くほどシャープで美しい映像を私の手元に残してくれる。3本ほど動画を撮って手応えを感じた。もっと撮りたい、もっと撮ってやろう。そう感じた。楽しくなってきた。

実際に撮った、マーケットを歩いてチャイを飲むだけのこの映像、楽しく撮れていると思う。カメラマンなぞ同行していないのに、まるで誰かがもう一人、カメラを構えているような映像が何シーンかある。

どう使うか、どう使いたいかが見えた一瞬だった。