2013年12月30日月曜日

トヨタのワンボックスカーのコマーシャルが残念なのである。

子供がいる層にに向けてのCMなのだが子供の成長のためにこのクルマを、このクルマで子供に思い出を、という内容。
これではダメだな、と思った。これではクルマ好きの若者は育たない。


かつてクルマは尊敬や畏敬の念を覚えるべき存在だった。それを操る一家の長である父親の大きな背中と(子供はリアシート、と決まっていたものだ)ハンドルを操る手さばきが共に記憶から離れない、そういう素晴らしいものだったのだ。父親とその力をさらに拡大する偉大な存在としてのクルマがそこにはあった。
確かに時代は変わった。車の立ち位置も変わったが、思い一つでそれが変わる事も事実だ。
思いを込めて選ぶ。その思いのままハンドルを握る。大切にする。自ずと家族たちにもそれが伝わるものだ。家電の延長とも考えられるミニバン等には残念だがそういうものが宿りにくい。経済効率などにまみれて成り立ってしまっている。仕方が無い。


だから、もしも、クルマがきちんと好きで、思いがあるのなら、どうか自分のエゴイズムだけでクルマを選んで欲しい。家族を大切にするのはいい。が、家族に尊敬され、その思いを汲んでくれる伴侶子供達ならわかってくれるはずだ。大人になろうが老人になろうが男という生き物は常に心の穴ボコを気にしている。穴ボコがあいているのではなかろうか、大丈夫なのだろうか。そういう思いのまま生涯を終える生き物なのだ。

クルマは、そんなかわいそうな男たちの心の穴ボコを埋める素晴らしいものなのだ。それがクルマというものだ。
男らしい男を育てる手立てでもあるのだ。


追記。
トヨタ2000GTを選ぶような男は白いワンボックスカーなど持たぬ。持っていても人に見せないだろう。

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